
精油は、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出した天然の素材なのです。
有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。
精油は、各植物によって特有の香りと機能を持っていて、アロマテラピーの基本となります。
アロマテラピーは、
その自然からの贈り物である豊かなアロマ(=aroma:芳香)を
私たちの心と身体の健康に役立てる自然療法、または植物療法の一つなのです。
しかし精油は植物の花や葉、根などから抽出される際に、自然の状態に比べかなり濃縮されています。
ですからアロマテラピーでは、その濃縮された精油を 心身にとって安全で心地良く受け入れるために、
植物油などのキャリアオイル(=carrier:精油を薄めて身体に運ぶもの)などで必ず希釈してから使用するものです。
| 抽出部位 |
主な植物 |
|---|---|
| 花 | ・カモミール ・ローズ ・ネロリ ・イランイラン |
| 葉 | ・ローズマリー ・ペパーミント ・ティートリー ・ゼラニウム |
| 花と葉 | ・ラベンダー ・クラリセージ |
| 果皮 | ・ベルガモット ・レモン ・グレープフルーツ |
| 樹脂 | ・ベンゾイン ・フランキンセンス |
| 木 | ・サンダルウッド |
| 液果 | ・ジュニパー |
原料の植物を蒸留釜に入れ、直接蒸気を吹き込んだり、釜に入っている水を沸騰させたりして、
その水蒸気で植物の芳香成分を蒸発させます。
この芳香成分を含んだ水蒸気は、次に冷却槽を通って冷やされるうちに液体に戻ります。
ここで上に浮いた芳香成分を、水と分離して精油として得ます。
この抽出の際に発生する水の中には、水溶性(水に溶けやすい性質)の芳香成分が溶け込んでいます。
この「水」を「芳香蒸留水」といい、
ローズ・ウォーター、オレンジフラワー・ウォーター、ラベンダー・ウォーターなどとして利用されます。
柑橘系の精油は、その果皮を昔は手で圧搾して、スポンジに吸わせて回収していたそうです。
現在ではローラーで圧搾し、分液精製とかいう作業が機械化されているのです。
・溶剤抽出法
・超臨界流体抽出法
などがあるそうですが、私はよく知りません・・・![]()

精油が
心と体に作用する経路
香りの分子が鼻の奥の嗅上皮に達し、信号として嗅神経を介して脳へと伝わります。そこで精神的・生理的に作用します。
*経皮呼吸皮膚の表面(表皮および付属器)から真皮へと吸収され、真皮にある毛細血管まで成分が到達し、全身を巡る循環に乗ります。
*吸入による作用呼吸と共に肺の肺胞から血管系へ入り、血流にのり全身に作用します。
いずれにしても、専門の方の指導の下で行なったほうが、安全で効果的だと思います。